AKB48とユニクロ、アップルの共通点は何?
世界的に成功している日本企業の事例としてここではユニクロを取り上げてみましょう。一方で全く関係無さそうなAKB48についても取り上げたいと思います。ユニクロとAKB48、その関係性についてアイデア理論で考えてみると意外や意外、それぞれはとても近いものだということがわかってきます。
世間では、ユニクロは「低価格」という概念を軸に展開し成功したと思われているようです。しかし、もう少し深く考察してみると、【自社企画したものを海外で委託生産する/自社で工場を保有しない/短期に製品を企画発売していく】というビジネスモデルだと考えられます。それではそれらの特徴をAKB48に当てはめてみると・・・
秋葉原のイベント会場で、安いときは1,000円〜2,000円程度の低価格で毎日会える。AKBというブランドプラットフォームだけを作って、ポニーキャニオンなどをはじめとした複数の芸能事務所からそれぞれ人材を供給する。総選挙を行いアイドルユニットのメンバーを短期間で入れ替える。
このようにデフレ時代に流行っている、成長しているものには、共通した概念があると思います。ここでは、「低価格」ではなく「ファスト」という概念を付けてみたのですが、ユニクロとAKB以外にも、なんとなく似ているものがぼんやり炙り出されてくるのではないかと思います。
例えばアップル。アップルも現在はクオリティに対して低価格であり共有点は多々あります。
自社工場を所有しない。アイルランドの工場を始めとして世界中の自社工場を閉鎖。イノベーティブな製品企画に集中することで、そこからソニーにも勝る企業に成長した。では2社はどこが違うのか敢えてシンプル化させてみながら比較すると、ソニーは競合製品と比較して高価格であったり、委託生産(EMS)を徐々に行いながらも、大部分は自社工場による製品製造を継続しています。
対照させてみると、そこに大きな違いが存在していることが理解出来るかと思います。
詳しくは書いていませんが、こうした視点で見ていくと、なんとなく共通点と差異が見えてくるのではないでしょうか。
こういう話は多くに方にとって恐らく「そんなこと分かっているよ!」という内容だと思うのですが、アイデアがどういう構造・形をしているのか、ということを体系的に正確に解明しているセオリーに出会ったことが私にはまだありません。
※次回は、「アイデアはゼロから閃くものなのか?」についてです。