脳科学のお話。実は3つの記憶タイプがある?
補足説明をすると、私が研究で書物を参考にしたのは唯一脳科学の本のみです。この類の本についてはいろいろ読み込みました。アイデア理論を組み立てる参考として基本にしているのは池谷裕二さんの本ですが記憶にどういったものが存在するのかということについて、このピラミッド図解で表されています。
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「池谷裕二. だれでも天才になれる 脳の仕組みと科学的勉強法. ライオン社.P59」より引用
一つは「方法記憶」 普段生活している中で必要になる記憶です。例えば自転車に乗るなど、頭と体を使って覚える記憶で、一回覚えると忘れにくいタイプのものです。
もう一つは「知識記憶」これは学習することで付加される記憶です。
最後に「経験記憶」実際に経験することによって自分の中に形成される記憶です。
この記憶の中で、知識記憶と経験記憶を概念と表現してもいいのではないかと思っています。こういう観点で研究をしている方があまり居ないようですので、まずは自ら概念に関する表を作成してみました。
これは年齢に応じて概念を学習していく概念の過程を表しています。
人は生まれてすぐ、色や形、大小など比較することを概念として学ぶそうです。幼稚園になると友達ができ、ゲームや運動するということがどういう概念なのか経験していきます。さらに進んでいくと・・・私が説明するまでもなく、大人の皆さんにはなんとなくお分かりいただけるかなと思います。
実際に経験するからその中身がどういったもので構成されているか理解出来るようになる。つまり経験した人は、その時点から理解しているということです。例えば企業に就職する際、判断基準としておそらくそれまで何か見聞きしたことがあるものをベースにすることで無意識のうちに選択しているはずです。また新しいサービスのアイデアを考える時は、こういったサービスを使った、こういった経験がよかったなど、自分の経験の中で接した何かを「概念キューブ」に持ってきて「アイデア」にしているはずです。
この概念に何とかウェブサービスとか、なんとか提供会社というのを付けてみると、ああ、そういう商売やサービスがあるなというのが何となく見えてくるのではないでしょうか。介護代行サービスやバイト斡旋、営業代行や住宅購入支援サイト、一度経験しているからこそ、そのウェブサービスを考えられるわけです。
ここまでお話したように後に付けるのはウェブサービスだったり、無料情報誌だったり、既存のアイデアと概念を組み合わせる、そこから新しいアイデアに至るはずだと思うのです。
それではさらに、どういう組み合わせのパターンがあるのか紹介したいと思います。
※次回は、「アイデアを生み出す5パターン」についてです。