世界中のアイデア、「日本発」が多いんです
日本が新しく生み出したアイデアや発明を調べてみると、実は凄く沢山あることが分かります。今回調査したものを俯瞰するとその殆どが日本か米国のものでした。日本人は新しいアイデアを出すのが結構得意なようです。
例えば「カッターナイフ」は海外で生まれたものだと思っていたのですが、これは実は日本発のアイデア製品です。さらに油性ボールペンも日本の発明です。またスリッパも日本で生まれたアイデアです。日本人は家の中で靴を履かないからスリッパという概念を考える事ができたのかもしれません。家の中でも靴を履く文化圏の人は、経験がないためにそういう概念を考えることができない。こういう事例は アイデアを考える際 、非常に興味深い話だと思います。
アイデアモデルに自分の会社のサービスをあてはめて「分解」を試していただきたいと思います。実際にやってみるとわかるのですが、同じ会社・部署の人でもキューブに入れるものがバラバラになるんです、面白いことに必ずバラバラになります。
概念やアイデアキューブがバラバラのままで会議をすると、ポイントがずれているのでアイデアに関する意思疎通もバラバラになりがちで非常に難しくなります。結局いくら会議をしても・・・例えば「低価格」という概念を軸にアイデアを考えたとして、低価格には実は5分類ぐらいの細かい概念がそこには存在します。そこがバラバラにズレてしまっていると、みんなが別々の「低価格」を考えてしまうので当然ながら話し合いが上手くいきませんし、議論にならなりません。またアイデアキューブそのものがずれていると、まったく違うサービスのことを考えてしまう。会社・部署内で、概念やアイデアキューブに対する理解が統一されているかどうか、それがアイデアを出す為の成功の鍵になってきます。
私たち「ひらめき財団」ではこうした分解結果を整備して、概念データベースを作成・公開し、検索エンジンに引っ掛かるようにしていきたいと考えています。世の中のアイデアを少しでも多く、正しく、理解してもらえるように既存のアイデアをちゃんと定義していこうと考えています。
※次回は、「いろいろな価格の概念」についてです。