ビッグマックというアイデアのイノベーション
今 、多くの企業で生き残るためには、イノベーションこそが必要だと言われることが増えてきています。ではイノベーション型のアイデアとはどうなっているのか、ということについて紹介したいと思います。
この3つを、今のところイノベーションのパターンとして想定しています。
既成概念では 、常識的にないだろうという組み合わせを敢えて組み合わせてみる。その「アイデアモデル」を実現する技術を開発する、つまり発明。そういったケースがイノベーションを起こしていると考えますので、今回はそれを紹介します。
ビックマックというアイデア。そこからメガという概念をマクドナルドの人はどうやって思いついたのだろうか?
これは私の仮説でしかないのですが。(日本マクドナルド社に確認予定:事務局)恐らくダブルバーガーを二個合わせて食べている消費者を見たんじゃないかと思います。そうするとパンが4枚になります。それを見た人が、もしパンを2枚でお肉を3枚にできたら、そのアイデアはお肉の数がパンの枚数を上回る究極のバーガーになると考えついたのではないかと。それをメガという新しい概念にした閃きだと思います。
中身が挟むものよりも増えるというのは食べにくいイメージを持ちます。その不可能だと思っていることを可能にしてしまうのが、このイノベーションのアイデアなのです。
ウォークマン、日本が生んだ最も偉大な発明製品の一つです。このウォークマンを開発した時、開発者がどう考えたかということも重要です。元々、音楽を持ち歩くという概念自体が存在していなかった。そこで持ち歩ける、携帯するカセットプレーヤーというものを開発しようと考えたはずです。元々据え置いて使うものだという既成概念があると携帯するという概念を付けることができない場合が多いのですが、据え置きという概念を取り払って携帯という概念キューブに組み替えてしまう。日本は小型化に非常に長けた国なので、このように携帯できるようにした物が沢山あります。携帯電話の発明もその一つですね。
さらに業務用製品を家庭用にしてしまうという事例が日本には多いです。元々業務用として存在していたアイデアを思い切って家庭用のものに変えてしまう。 特に、シャープではそういう事例が多いのですが、ヘルシオという水蒸気オーブンをご存知でしょうか。
この製品が出てくるまでは、水蒸気オーブンは巨大な「業務用機械」だという常識があったのですが、それを家庭に普及させるために小型化したのがヘルシオです。この製品は電子レンジコーナーで販売されていますが、実は電子レンジではなくオーブンなのです。(後から電子レンジ機能を付けて売っているのが現行ヘルシオ)家庭用にする概念は無理だと考えられているものを、技術開発の力で実現するタイプのイノベーションです。
※次回は、「世界で一番流通したアイデアとは?」についてです。