研究中、5つのアイデアパターンを公開します
5つアイデアパターンを紹介します。これを代表的なモデルとしていますが、研究の結果、世の中のアイデアのほとんどが、このパターンでできていると推測されます。
それでは一つずつ説明をしていきたいと思います。
まずは、既存のアイデアを複製するアイデアパターン。大抵そうだと思うのですが、A社がカメラ付き携帯を出して、それが売れれば、他メーカーもすぐに真似して模倣追随します。
この「真似をする」というのが一番手っ取り早く成功するアイデアです。また自分が不動産の代理店のもとで業務を行って慣れたら独立、別の不動産代理店をやるというのも成功する確率が高くなるパターンとして挙げられます。
そのためには既存のアイデアをアイデアモデルの要素に分解して、正しく理解する必要があります。様々な構成要素があるわけですが、それを同じように組み替えて自分のサービスとして提供するということですね。
次は、概念を入れ替えるアイデアパターンです。他の会社がノンアルコールビールで成功した。弊社もビールじゃないお酒のノンアルコール版として、清涼飲料水に別風味を付けたらいいじゃないか、というふうに商品企画を作る。そうすると まったく新しいアイデアが誕生している。これは言われてみたら「当たり前でしょ」と思う内容だと思うのですが、こういったアイデアのパターンも世の中には非常に多いのです。
これは真似しているようで、実はちゃんとアイデア分解ができていないと、新しいアイデアが閃かない。意識的に分解しているかは別として、 その組み合わせというのもちゃんと理解したうえでないと、新しいアイデアを考えることはできないわけです。
概念キューブを追加するアイデアパターン。携帯電話というのは、最初は通話機能特化型の電話だったものに新たに撮影機能が追加される。今までなかった概念が付与されるということです。そうして「カメラ付きケータイ」が普及していく。
そうするとアイデアキューブが「カメラ付きケータイ」に変わる。それにまた新しい概念を機能として追加していく。決済機能を付けたら、「お財布携帯」と新しいアイデアが生まれる。これが、もう一つの概念を追加するアイデアパターンです。
その次にご紹介するのは、接着剤を入れ替えるアイデアパターン。少し「接着剤」の話をおさらいしておきたいのですが、概念を制限したり方向付けするのが接着剤の役割です。
例えば、カメラ付き携帯の接着剤を「付き」から「無し」に入れ替える。企業向けの情報漏えい防止ケータイという新しいアイデアが考えられる。概念キューブもアイデアキューブも一緒ですが、頭の中で接着剤を入れ替えるだけで、新しいアイデアが生まれます。
最後に、アイデアキューブを入れ替えるアイデアパターンです。ノンアルコールビールの事例(概念を入れ替えるアイデアパターン)に一見似ていそうなのですが、実はそうではありません。概念ではなく、アイデアキューブを丸ごと変えてしまうというパターンです。
ここではメガの概念は、お肉を大きくするという意味になります。このアイデアキューブをいろんな会社が真似をして、新しいアイデアを生み出すパターンになります。(2013.5.16にマクドナルドから「メガポテト」メガ×タイプ×ポテトが発売されました)
※次回は、「イノベーションとは?」についてです。