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「アイデア理論」セミナー&ワークショップ 受講後インタビュー Vol.1 前編
アイデアが拡がっていくのが凄いと思いました

「アイデア理論」セミナー&ワークショップ 受講後インタビュー Vol.1 前編

「アイデア理論」セミナー&ワークショップ 受講後インタビュー Vol.1 前編

外資系一般消費財メーカー 新入社員有志グループ
山下貴史・大野木友一・岩田まりな・野中美沙子(順不同)

2011年9月18日、ひらめき財団設立準備室チーム(当時)は、外資系一般消費財メーカー在籍スタッフ有志グループと神戸大学の有志グループと合同で「アイデア理論」初級セミナー(テスト版)をテスト開催しました。これは財団代表理事の福井から、同社の山下氏に「アイデア理論」セミナーのテスト開催を相談、快諾をいただき、同社の同僚メンバーや大学時代の友人をお誘いいただくかたちで実施されました。(同社の公式なイベントでは無く、あくまで有志メンバーでのテスト実施となります)

約2時間のワークショップを経て、たちまち総数200を超えるアイデアが各グループから出される結果に参加メンバーは驚きと共に大いに盛り上がりました。その後も有志メンバーが、「アイデア理論」を日々実際に活用され始めているとの報告を受け、早速お話を伺ってきました。(インタビュアー ひらめき財団 理事・高本昌宏)
この理論をどう使うのか、最初は全く想像できませんでした。

高本:ワークショップの内容については、あらかじめお聞きになっていましたか?

山下氏:いえ、簡単な「アイデア理論」の説明程度のものでした。

高本:ざっと概略を聞かれた程度だったと。実際ワークショップに参加しての感想は?

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山下氏:最初はいったい何なんだろうという感じでした。(笑)

アイデア理論の考え方そのものは一応理解できるんですけど・・。

実際にサイコロを使ったワークショップによって、このメソッドをどう使うかが想像できるようになりました。また、実際に使った前後では、大きなギャップがありましたね。

髙本:なるほど。まったく「予想外」なやり方かもしれなかったですし、突然「概念キューブ」と言われても???となってしまったかもしれませんが、実際に触ることの出来るダイスで理解がきちんと出来たということでしょうか。ところで実際に職場やお仕事、その他の日常生活も含めてなんですけど、職場ではアイデアを求められることは頻繁にあるんでしょうか?

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岩田氏:そうですね。アイデアを求められることはたまにあります。やっぱり若手だと、特別なひらめきのようなものを持っていて当たり前というふうに見られるので。そんなわけで、急に振られることも時々ありますね。

高本:で、とりあえずアイデアを出すと?

岩田氏: ええ、まず一度言ってはみるという感じで、タイミング良くアイデアが出ると「やるな、お前」って言われます(笑)

高本:なるほど。職場ではたまに若手で「何かアイデアないの?」っていうようなシーンが結構ある、そういうときに使えるかなという興味と期待が、何となくワークショップに参加してみようというモチベーションに繋がっていったわけでしょうか?

岩田氏:まぁ、最初はそういうことも考えずに参加したんですけど(笑)

純粋に何となく面白そうというか。そう、単純に面白かった!

高本:それは嬉しいです!どの辺りが面白いと感じました?

岩田氏:メガマックを分解していたところが面白かったです。なんというか、「世の中はこういうふうにできているんだ」と考える思考法があるというのが面白くて。今まで考えたことがなかったですから。会社では比較的一定の論理で考えることが多く、ワークショップで行われたテストではその真逆の切り口だったのでそういう意味ではとても印象に残っています。ああ、こういう考え方を忘れていたなと。

高本:普段の業務では、ロジカルに組み立てて思考を行うという流れが多いと?
固定概念で無く俯瞰してアイデアを思い描いてみるという習慣

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大野木氏:これは僕の考え方ですが、ロジカルな思考というのも、要はそれが当たり前とされていたプロセスなだけで、ロジカルという方法論は決して1つではないと思うんですね。それで当たり前と思わず「なぜこれをこうするのか、なぜやっているのか、何のためにやっているのか」と追求していくと、フレッシュな感覚でどんどんアイデアを出せる。仕事で日々の業務に携わっていると「これが当たり前」ということはないという感覚を持ち続けていることがなかなか難しい。私が考え方にロジックという言葉を出したのは、固定概念を良い意味で持たない。固定概念をちょっと置いておいて、俯瞰してアイデアを思い描いてみるという習慣をつけると、よりアイデアを出せるのかなと思ったんです。

高本:なるほど。それはまさに「メタ認識」という重要なファクターなんですよ。非常に興味深いファクターを再意識していただいた皆さんとのワークショップでしたが、参加後にそういった事を意識したり、実際の業務で使われたりしたところはありますか。「こんなふうにした」「ここは使えなかった」など、自由なご意見をお聞かせください。
おかげで、今はかなり思考の幅を拡げていけるように。

山下氏:これは自分の実際の事業の他にも使えますね。もっとも、そのときは対象を変えて考えるようにします。販売している商品は対象向けにリサーチをとったりしています。その対象を変えるだけで幅が広がっていくので、例えば「何がそのマーケットで売られていますか」というワードと「今、私はこれを売っています」というワードがある場合、そのワードを変えていくだけでアイデアが広がっていく。アイデア理論の考え方はすごい(笑)。おかげで今は、かなり思考の幅を広げていけるようになりました。

高本:頭の中で、対象の「概念キューブ」がいろいろ変えられるような感じですか?
アイデアの説明がクリアに出来るのが、すごくやりやすい。
山下氏:例えば誰かと一緒にいる時に「こういう概念がある」というのを共有しておく。その後に私もアイデアを出す。でも、それに対して後で説明するのが結構難しい。「なぜこれを思ったのか」という理由を「はじめに教えて」と聞かれることが多いんです。そのときに「こういう状況があるから、こういう考え方で、こうやりました」っていうのをクリアに出せるので、すごくやりやすい。

髙本:それは、良いですね。「アイデア理論」のポイントというのが、アイデアを出すというのは「アイデア×アイデア」ではない。アイデアというのは実は既存のいろんなアイデアの組み合わせでしかなくて、さっきおっしゃったように変えられるバリエーションのための方程式でちゃんと組み立てていけるんですね。アイデアはまず理解して、それから分解することです。そこから組み合わせてみる。日々日常にみなさん、ひらめいていたりしますし、非常にいろいろなアイデアは出せるんですけど、上手く説明できないから否定されてしまい、へこんだりする。「何で分かってくれないんだ」って。それをこの世からなくしたいんですね。(笑)なので、このアイデアを理解して分解して構成する。そして説明する。逆に説明されたときも分かる、理解できることこそがアイデア理論の狙いです。他の皆さんは、どうですか?

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野中氏:私は社内の情報戦略を担う部署で仕事をしていまして、システムやITの活用を考えたりすることがあります。そこで、このアイデアの考え方を使うことがあります。

仕事で、部署として、イノベーションをもっと考えていこうという勉強会、そういうチームがあるんです。それに「すごく似てる」と思った点があります。

アイデア理論の中で既存の概念を組み合わせて新しいものができるという方法は、私たちの関連業界で既にやっているのでずばり「これ同じだ」と思いました。

高本:それを実際に仕組みづくりとして実践されているわけですね。

野中氏:仕組みづくりにはそのまま使っていなくて、ある観点を探すときにどんなもの同士を組み合わせるのかを考えて、それが決まったら目標を当てはめるというプロセスなどです。

高本:なるほど。同じ観点では、岩田さんはいかがでしょうか。

岩田氏:仕事上では、人事の労務やっているので、あんまり使う機会はないんですけど。でも、世の中、消費者としての見方や優先順位が変わったのかなって感じますね。

高本:確かにそう感じますよね。僕も最初はちんぷんかんぷんでしたが、身近な廻りのモノゴトを見る際に、今までとは違う視点で徐々に分解が出来るようになってきました。

勿論「アイデア理論」は商品開発やサービス開発では本当に良いと思います。やっぱり製品企画ラインでは相性がいいと思うのでぜひご紹介したいと思っているんですが、実は本当に可能性があるのは人事業務やオペレーション業務など、意外に縁遠そうに見えるところではないかと思っているんですよ。それでは、大野木さんは如何でしょう?
ワークショップで知った、アイデア分解をもっとしてみたい。

大野木氏:仕事でアイデアを出せということを言われることは実際にはまだあまりないのですが、ただ当たり前にしてきたこと、当たり前のようにそれが正しいと言われて、それが一番効率的とされてやってきたことを当たり前だと思わずに、というような考え方は常に持たないといけないと思います。

そのためにワークショップで教えてもらったアイデアの分解をもっとしていきたいんですが、24時間意識して実践していくのはまだ難しいかなと感じます。

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高本:なるほど!さすがに24時間稼動はいきなりは難しいと思います(笑)
まずは少しずつ、ちょっとずつで良いと思いますのでぜひ試してみてくださいね。きっとある段階からそれが面白く加速していく流れに身を任せられると思います。

・・・後編に続く(前編終了)

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